2023年9月に観察できた生き物の一部を紹介します。
「エナガ」「シジュウカラ」「メジロ」が混群でやってきて、ひとしきり飛び回った後に一斉に去っていきました。【カラの混群】の『カラ』とはシジュウカラ科の鳥を指し、『混群』とは異なる種の鳥が1つの群れになることを指します。異なる野鳥が群れて行動する理由は、単独で行動しているときよりも猛禽類のハイタカなどから身を守るため多くの眼で警戒できるので、そのぶん餌とりに集中できる利点があるようです。
「ウグイス」の鳴き声といえば、春によく聞く「ホーホケキョ♪」ですが、草むらの中から「ジャ・ジャ・ジャ」と聞こえてくる地鳴きがあります。地鳴きは日常会話のように、仲間同士の合図といったいろいろな意味があります。草むらの中から地鳴きが聞こえたらそこにはウグイスがいることがわかります。
「イソシギ」の名前は「磯に住むシギ」の意ですが、海岸の他に淡水域の水田や川筋で1年中見られるシギです。独特の涼しげな声で「ツィーツィーツィー♪」と鳴きながら水面近くを飛んでいます。腰を上下にフリフリ水辺を歩く姿もみられます。
上がオス、下がメスです。オスの腹部第8,9節が鮮やかな空色をしていることが「アオモンイトトンボ」の名前の由来となっています。主に水生植物が茂る池や沼、緩い流れなどに生息し、5月から9月ころまで見られます。トンボのオスは交尾に際して、精子をいったん腹部第2,3節の副性器に貯めておいて交尾するため、逆さのハート型にみえますね。