抜き足、差し足、忍び足…
間合いを詰めて網を振るのはビオトープ管理士です。
6月4日 午後 30分間程度
下飯田遊水地のビオトープでトンボ採取をしました。
トンボは種によって利用する環境に差があり
環境の変化に敏感な生きものたちです。
そのため
生息するトンボの種類を把握することは
ビオトープの水辺環境が生きものたちにとってどんな場所か
知る指標にもなります。
このような指標となる生きものを「環境指標種」と呼んだりもします。
「この生きものがいるということは、ここは大体こんな環境なんだな~」っていう
感じです。
では採取できたトンボを一部紹介させていただきます。
コフキトンボ(Deielia phaon) ♂
「コフキトンボ」の雄です。
名前の通り、粉を吹いたような見た目ですね。
抽水植物が繁茂する開放的な水辺に生息する種です。
※抽水植物:水底に根を張り、葉や茎が水上に出ている植物
水深の比較的浅い場所に生える。
お次は「アオモンイトトンボ」です。
雌雄ともに水辺周辺のイネ科の根元をふわふわと飛んでおりました。
開放的でやや水深のある水辺に生息する種です。
こちらは「コシアキトンボ」の雄です。
水辺の岸で同じ場所を行ったり来たりしておりました。
周囲に樹林がある水辺を利用する種です。
下飯田にはヤナギ類がたくさん生えているためでしょうか…
今回、採取出来たトンボはこの3種だけでした…
(境川遊水地には16種のトンボが確認されています。)
この3種がいるということは
●水深に変化がある
●周囲に樹木がまとまって生えつつ開放的
な水辺なんだな~と
簡単な想像が出来るわけです。
トンボを知って環境を知れるのは
お得な感じがしますね。
※採取後の個体は撮影、記録後に逃がしました。
※ビオトープ内の立ち入りは禁止されています。
※動植物の採取は禁止されています。